緑内障について
緑内障とは、網膜上に映った像を脳に伝える「視神経」が障害される病気です。
緑内障というと、一般的に眼圧の上昇で起こることが知られていますが、眼圧が正常な場合におこるタイプもあります。
原因
緑内障は、眼圧の上昇などが原因で視神経が圧迫されて発症します。
眼圧とは、眼球の内部で、内側から外側に向けて、常にかかっている圧力のことで、「房水」という眼球内を満たしている透明な液体によって、一定に保たれています。
その房水の産生と排出のバランスが何らかの原因で崩れると、房水の流れが滞って眼球内に房水がたまり、眼圧が上がってしまい、視神経乳頭に強い力がかかって緑内障が起こります。
症状
緑内障は、徐々に視野が欠けていきます。
視野の欠損は、視神経に障害が生じてから5~10年ほどたたないと現れません。
そして、視野の欠損自体も10年、20年、30年というペースで徐々に進んでいきます。
そのため、見え方が少し変わっても、その状態に慣れてしまい、「視野が欠けてきた」と気づいて受診したときには、末期の状態に進んでいることも珍しくありません。
症状に気付くときの例をご紹介します。
緑内障は、自覚症状がない病気ですので少しでも気になる方は検査を受けられることをお勧めします。
- ■人間ドックの検査
- 緑内障が発見されるきっかけが最も多いと言われているのが、人間ドックの検査です。
このことからも、緑内障は自覚症状がいかに乏しいかがわかります。
- ■カメラのファインダーを覗いたとき
- 両目で見ているときは気付きにくいが、カメラを覗いたときなど、片方の目で1点を凝視しているときに気付くことがあります。
- ■本を読んでいるとき
- 縦書きの本を読んでいるときに、視線を落とした文字のすぐ上の文字が見えなくなり、それがきっかけで気づくことがあります。